5分でわかるボリュームアクティベーション

最新情報は「KMS サーバーのインストールと運用について」で紹介しています。記事下のRelated Postsより、参照できます。

Windows 8 関連のホームページに「Windows 8 ボリューム アクティベーション ガイド」がリンクされていました。

今まで気が付かなかったのですが、すでに公開されていますのでやっとブログにも書こうと思います。ちなみにこのホワイトペーパーを書かせていただきました。なんだかんだで100ページ以上のボリュームになってしまいましたが、重要な要点のみをまとめてみます。

詳しい内容が知りたい方はダウンロードしてぜひ読んでみてください。

ライセンス認証とは OS が正規のものかを判断するものであり、ボリュームアクティベーションとはライセンス認証の仕組みになります。

ボリュームアクティベーションは Windows Vista 以降に登場し、現在の最新バージョンは 3 になります。

企業においてはボリュームライセンスを購入して導入することがほとんどだと思われます。このボリュームアクティベーションはボリュームライセンスを購入した企業が使用する仕組みということになります。

さて、最新のボリュームアクティベーションは Windows 8 や Windows Server 2012 に対応しています。

最新のボリュームアクティベーション方法としては次の3つの方法が提供されています。

    1. マルチ ライセンス認証キー (MAK) ライセンス認証
    2. キー管理サービス (KMS) ライセンス認証
    3. Active Directory によるライセンス認証

■ MAK

MAK はVista 以前のライセンス認証と同様の方法で、提供されたライセンスキーを各PCに記述して、各PCごとにマイクロソフトに接続してライセンス認証を行う方法になります。この方式でライセンス認証を行うと、大幅なハードウェア構成変更を行わない限り、再度ライセンス認証を行う必要はありません。ただし、このライセンスキーには回数の上限が設定されているので、既定の回数に達するとそれ以降はライセンス認証が行われません。

MAK

■ KMS

KMS 認証は KMS ホストと呼ばれるライセンス認証サーバーを構築することによって、各 PC は KMS ホストに接続しライセンス認証を行う方法になります。ただし、最大有効期限が 180 日で構成されているのでその期間内で更新する必要があります。

KMS

KMS 認証で注意するのは、ライセンス認証を行うための要件があることです。

・クライアントはサーバーを含めて25台以上
・サーバーは5台以上
・DNS サーバーに KMS ホストの SRV レコードを記述する

これらの要件を満たすことによって、初めてライセンス認証が行われます。

    ■ Active Directory によるライセンス認証
    Active Directory によるライセンス認証は、Windows Server 2012 より採用された新しいボリュームアクティベーションテクノロジーになります。Active Directory によるライセンス認証を使用すると、ドメインに参加しているクライアントやサーバーは、ドメインに参加した段階でライセンス認証が行われます。また、KMS 認証のような制限はありません。しかし、次の要件があります。

ライセンス認証できるのは、WIndows 8 および Windows Serve r2012 のみ

また、KMS 認証と同様に180日の有効期間が設定されますので、その期間内に更新作業が必要になります。

まとめ

今まで KMS 認証を使ってきた企業は、現在使用している KMS サーバーを引き続き使用することができます(Windows Server 2003 の KMS ホストは除く)。ただし、次の更新プログラムを適用することが必要です。

An update that adds support for Windows 8 and for Windows Server 2012 to Windows Vista, Windows Server 2008, Windows 7, and Windows Server 2008 R2 KMS hosts is available
http://support.microsoft.com/kb/2757817

ボリュームライセンスを購入している企業は KMS ホストを使用した認証が基本的な認証方法になります。

KMS の要件を満たさない場合は MAK 認証を行います。

新しい、Active Directory によるライセンス認証を使用したいけどまだまだ既存端末があるという場合は、ADによるライセンス認証およびKMSの両方を構築してください。優先されるのはADによるライセンス認証になります。

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