Hyper-Vのスナップショットはその時点の状態をメモリ情報も含め保存しておき、いつでもその保存した時点に戻ったりすることができる機能になります。
この機能を使えば、サービスパックの適用前にスナップショットを取っておき、その後適切な動作が行われないなどの不具合があるようなら適用前に戻るなんてこともできますね。
さて、ここで問題があります。それはパフォーマンスに関することになります。
Hyper-Vでのディスク構成としては
- 容量可変
- 容量固定
- パススルー
があります。
本番環境では容量固定が推奨になります。容量可変ではどうしてもHDDの拡張を行いながらの書き込みとなるため、そのオーバーヘッドが問題になる可能性があります。パススルーは仮想環境のメリットである「物理環境に依存しない」が失われるのでお勧めはしません。そもそも、パススルーをするようなサーバーを仮想環境に持ってくるのはいかがなものか?と考えてしまいます。まあ、これはあくまでも私の意見です。
さて、では本番環境で容量固定で使っていたとします。
そしてスナップショットを使うとどうなるか?(あくまでもスナップショットはテスト環境での使用を想定しているので、本番環境での使用は推奨しません)
スナップショットを行うと、VMフォルダのsnapshotsホルダ内に[idフォルダ]が作られAVHDファイルに以後のデータが書き込まれるようになります。以後はこのスナップショット(AVHD)がHDDとして使用されます。このスナップショットは差分ディスク(容量可変)として動作しますので書き込みのパフォーマンスが問題になる場合がありますね。
でもしばらくはいつでも戻せる状態で運用したいなんてことがあるかも知れません。
そして1週間くらい使用して問題ないようなら容量固定に戻したい(スナップショットを削除したい)
ではどうやるの?
容量固定VHDとスナップショット(AVHD)の結合はスナップショットを削除すると自動で行われます
手順
1.バックアップ
2.エクスポート
3.シャットダウン時にスナップショットの削除を行う(シャットダウンしていないと結合が行われないので)
4.自動的に結合される(結合が完了するとAVHDが削除される)
5.全てのAVHDが無くなったことを確認してから起動
6.起動確認
ここで不測の事態が発生(起動できない)場合は、バックアップから復元するか、インポートを使用して元に戻す
ただし、DCやSQL、Exchange等の更新系のアプリが動いている環境では絶対に使用してはいけません