検証環境をHyper-V上に導入することはよくあると思います。しかし、外部接続をするのはちょっとやだな~なんてことはありませんか?しょうがないので導入時のみ外部接続ネットワークを使用してアップデートなどを行い、その後に内部接続ネットワークに切り替えるなどしていました。
そこでHyper-V上に仮想マシンとしてルーターを導入できればすごい便利になると思い探してみました。
見つけたのが、オープンソースのVyatta:ヴィヤッタになります。
この仮想ルーターがすごい!Linuxベースなんですが、軽い。そしてコマンドがCiscoと似ていることもありコンフィグもCiscoルーターを触ったことがある人ならば容易にできるでしょう。
なおかつ、マニュアルの整備がされていることもありすごい便利です。
■Vyattaの入手先
vyatta.com
vyatta.org
になります。
2011年9月現在の最新バージョンは6.3になります。
Vyattaの記事をいろいろと探してみましたが、日本語で書かれているものは意外と少ない。そして、ちょっとバージョンが低いこともあり現在のバージョンでのとの差異が書かれていないのでいろいろと調べてみました。
今まではHyper-Vで使用するためにはレガシーネットワークアダプタを使用しなくてはいけませんでしたが、どうやらVer6.2からHyper-Vのネットワークアダプタに対応したようです。ですので最新バージョンではレガシーネットワークアダプタを使用する必要はありませんでした。
更に、Vyattaのイメージですが
VC6.3 – 64 Bit Virtualization iso
を使用する必要がありました。Live CDではネットワークは認識するのですがうまく動きませんでした。これで約1日悩んでしまいました。
とりあえず、今回は次のネットワークを構築します。
■Vyattaのインストール
仮想マシンを作成します。その際、VHDファイルは1Gが最低で、推奨は2Gです。またメモリは128Mあれば動きます。ネットワークアダプタは最低1枚以上必要です(レガシーネットワークアダプタは必要なし)。
ダウンロードしたISOを使用して起動します。
インストール時のデフォルトのユーザー名およびパスワードは「vyatta」になります。
インストール自体は2分程度で完了します。インストール完了後にDVDイメージをはずして起動します。
まずは、ログオンです。
ユーザー名:vyatta およびパスワード(インストール時に設定したパスワード)でログオンします。
コンフィグモードに移行します。
#configure
インターフェイスに対してIPアドレスを設定します。
# set interfaces ethernet eth0 address 10.10.0.254/16
# set interfaces ethernet eth1 address dhcp
# show interfaces
# commit
設定が完了したら必ず「commit」を行う必要があります。
今回はeth1が外部ネットワークなので内部ネットワークから外部ネットワークに対してNAT(IPマスカレード)の設定を行います。
# set service nat rule 10 type masquerade
# set service nat rule 10 source address 10.10.0.0./16
# set service nat rule 10 outbound-interface eth1
# show service nat
# commit
これで最低限の設定は完了です。
後は必ずこの設定をセーブします。
# save
コンフィグモードから抜けます
# exit
これでルーターの設定が完了しました。
またマニュアルが用意されていますのでアクセスリストやFWの設定など細かい設定を行うこともできます。
これがあれば、複数セグメントをHyper-V上で作成してテストができますね。
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