Windows Server バックアップの復元に関してまとめておきます。
■ディザスタリカバリー
ディザスタリカバリーとは、サーバーの状態をすべて回復することになります。たとえば、HW障害などでHDDがクラッシュしてしまい、バックアップから復元を行うなどが考えられます。
その際の手順としては、メディアDVDなどからWinREを起動し、「システムイメージの回復」を選択します。
この際にバックアップ先が専用HDDならば、HDDを復元先PCに接続しておくことによって自動的に復元するデータを認識します。しかし、ネットワーク越しに保存してある場合は、そのネットワークのサーバーに接続しなくてはいけません。
その際、DHCPからIPアドレスを取得するか、静的にネットワークアドレスを設定する必要があります。
静的にネットワークアドレスを設定する際には、タイミングが重要です。「コンピューターイメージの最適用」の画面で「ネットワーク上のシステムイメージを検索する」をクリックするとネットワークドライバが読み込まれます。これでネットワークの準備ができました。このタイミングでShift+F10をクリックしてコマンドプロンプトを出すか、システム回復オプション画面よりコマンドプロンプトを選択します。
そこでNetshコマンドを使用してネットワークアドレスを設定します。
その際に”ローカル エリア接続”という全角文字を入力しなくてはならない場合があります。その場合は
netsh int ipv4 show int
でIdxの値を記録しておきます。そして、IPアドレスの設定の際にnameのところに記録しておいた値を使います。
netsh int ipv4 set address name=2 static address=172.16.0.11 mask=255.255.0.0
のようにアドレスを設定できます。
ネットワークの設定が完了したら、共有フォルダを指定することによって復元できるデータが表示されるので、それを選択しウィザードに従って進めると復元が始まります。
■Hyper-Vの復元
Hyper-Vの復元は何も設定を行わないとファイルやフォルダでの復元となります。
しかし、次の設定を行った後に、バックアップおよび復元を行うと
http://support.microsoft.com/kb/958662/
HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREMicrosoftWindows NTCurrentVersionApplication Support{66841CD4-6DED-4F4B-8F17-FD23F8DDC3DE}Application Identifier
Application Support以下のキーは自分で作成する
REG_SZ:Hyper-V
アプリケーションを選択できるようになります。
ここでHyper-Vを選択して続けることによって、Hyper-Vのアプリとして復元が可能になります。しかし、個別の仮想マシン単位での復元はできません。よって、すべての仮想マシンの復元ということになります。
■カスタムバックアップと復元の関係
R2よりフォルダやファイル単位でのバックアップが可能になりました。その際の選択項目と復元の関連性をまとめておきます。
ベアメタル回復をチェックするとすべての項目のチェックがされます。この設定によりディザスタリカバリーが可能になります。
実際に一つでも項目を外した状態でWinREからディスクを検索しても、ディザスタリカバリーのデータとして認識しませんでした。
システム状態のチェックを入れておけば、システム状態の復元が可能になります。少し考えるとCドライブ全体をバックアップ取っておけばシステム状態も復元できるのでは?と思いますが、できませんでした。
システムで予約済みはブート情報などが入っている100Mの領域です。
ではここで問題です。システム状態、システムで予約済み、ローカルディスク(C:)にチェックが入っていて、ベアメタル回復にはチェックなしの状態でバックアップをしたら、復元においてベアメタル回復が可能か?
実際にやってみました。ベアメタル回復は可能です。