VAMT を使用したライセンス管理
ボリューム ライセンス認証管理ツール (VAMT: Volume Activation Management Tool) を使用して MAK や KMS の認証を管理することができます。通常はボリュームライセンス認証ツールを使用して管理しますが、こちらのツールで管理できるのは AD 認証および KMS になります。
よって VAMT を使用する理由としては隔離された環境や MAK の管理をしたい場合ではないでしょうか。
2015年3月現在、VAMTのバージョンは3.1になります。バージョン3.0との機能的な違いはありませんが、バージョン3.1には複数の重要な修正プログラムと更新プログラムが含まれています。
VAMT は、Windows 8.1 Update 用 Windows アセスメント & デプロイメント キット (Windows ADK)に同梱されています。VAMT は SQL サーバーが必要ですので既存環境にない場合は一緒に SQL Server Express もインストールしましょう。
VAMTの要件も確認しておきましょう。
インストールが完了したらDBと接続します。初回起動時に作成します。
VAMTを使用した認証
ドメインに参加しているコンピューターであれば、KMS サーバーを使用することができるでしょう。そこで今回は、ワークグループのクライアントに対して VAMT を使用した MAK による認証を行ってみます。
クライアントの準備
ワークグループのクライアントコンピューターを VAMT で管理するためには次の手順が必要です。
- クライアント コンピューターのファイアウォールで例外が設定されている必要があります。
- ワークグループ内のコンピューターに対してレジストリ キーが作られ、適切に設定されている必要があります。設定されていない場合、Windows(R) ユーザー アカウント制御 (UAC) でリモート管理操作が許可されません。
FW設定はWMIを許可します(すべてのプロファイルであるドメイン、プライベート、パブリックを選択します)。
- Windows Management Instrumentation (非同期受信)
- Windows Management Instrumentation (DCOM 受信)
- Windows Management Instrumentation (WMI 受信)
VAMT がアクセスできるように以下のレジストリを編集します。
HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\system
値の名前: LocalAccountTokenFilterPolicy
種類: DWORD
値のデータ: 1
コマンドで行う場合は次の通り
reg add “HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\system” /v LocalAccountTokenFilterPolicy /t REG_DWORD /d 1 /f
これでクライアント側の準備完了です。
製品の検出
[Discover Products] ダイアログ ボックスの [Search for computers in the Active Directory] をクリックして検索オプションを表示し、使う検索オプションをクリックします。Active Directory ドメイン内のコンピューターの検索、個々のコンピューター名または IP アドレスによる検索、ワークグループ内のコンピューターの検索、または一般的なライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) クエリによる検索を行うことができます。
コンピューターのライセンス情報収集
現在のライセンス情報を収集します。 [Update license status] をクリックし、資格情報オプションをクリックします。更新する製品で、コンピューターへのログオンに使った管理者の資格情報と異なる資格情報が必要な場合にのみ、[Alternate Credentials] をクリックします。
ライセンス認証のためにプロダクト キーが必要なコンピューターを簡単に見つけることができるように、製品の一覧を並べ替えることができます。中央のウィンドウの上部のメニュー バーの [Group by] をクリックし、次に [Product]、[Product Key Type]、または [License Status] をクリックします。
[Product Keys] ノードをクリックし、右側のウィンドウの [Add Product Keys] をクリックして、[Add Product Keys] ダイアログ ボックスを開きます。更に、[Refresh product key data online] をクリックしてマイクロソフトへの問い合わせを実行し、MAK が対応しているライセンス認証カウントの残りの数を取得します。
プロダクトキーのインストール
[Products] の一覧ビュー ウィンドウで、キーをインストールする必要がある製品をそれぞれ選びます。複数の製品を選ぶには、Ctrl キーまたは Shift キーを使います。
右側のウィンドウの [Selected Items] メニューの [Install product key] をクリックし、[Install Product Key] ダイアログ ボックスを開きます。[Select Product Key] ダイアログ ボックスに、インストールに使うことができるキーが表示されます。
[Recommended MAKs] の下には、選んだ製品に応じて、VAMT によって推奨される 1 つ以上の MAK が表示されます。MAK をインストールする場合は、推奨されたプロダクト キーを選ぶことも、[All Product Keys List] の別の MAK を選ぶこともできます。
MAK 以外をインストールする場合は、[All Product Keys] ボックスの一覧のプロダクト キーを選びます。インストールするプロダクト キーを選び、[Install Key] をクリックします。一度にインストールできるのは 1 つのキーのみです。
この際、クライアントにアクセスするので現在の資格情報と異なる場合は、[Use Alternate Credentials] にチェックを入れることを忘れないでください。
クライアントに接続するためのダイアログボックスが表示されるので、ユーザーID、パスワードを入力し、[OK] をクリックします。
その後、キーがインストールされます。
クライアントのライセンス認証
選んだコンピューターを右クリックして [Action] メニューを表示し、[Activate]、[Online activate] の順にポイントすることもできます。現在の資格情報を使ってプロダクト キーのライセンス認証を実行する場合は、[Current credential] をクリックし、現在使っている管理者の資格情報と異なる資格情報が必要な製品のライセンス認証を実行する場合は、[Alternate credential] オプションをクリックします。
[Activate] オプションを使うと、インターネット経由でマイクロソフトの製品ライセンス認証サーバーに接続し、選んだ製品のライセンス認証を要求します。操作が完了するまで、VAMT には、[Activating products] ダイアログ ボックスが表示されます。
これでオンラインアクティベーション完了です。