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Outlook2016のクラウド添付ファイル機能の真実

クラウド添付ファイルとは

実はとある記事を掲載するにあたって検証が必要になりOutlook2016の新機能であるクラウド添付ファイルについて調べました。

共同作業に対応した Outlook 2016 のファイル添付機能

いろいろ調べて自分で検証してみると、どうやら発表されていることと違うことが分かりましたので検証結果を書いておきます。

そもそも、クラウド添付ファイルとはクラウド上(OneDrive.com、OneDrive for Business、SharePoint Team Sites)のファイルを添付ファイルとして選択でき、そのファイルをリンクとして添付するものです。要するに、大きなファイルを実際には添付せずにリンクのみを添付するのでメール容量が小さくて済むものになります。そして、相手にはそのファイルにアクセスするためのアクセス権が自動的に付与されるというものです。

しかしながら、実際にクラウド添付ファイルをメール送信して検証してみると・・・次のようになりました。

[table id=11 /]

結論からいうと、OneDrive for Business、SharePoint Team Sitesのファイルかつ、同じテナントのユーザーであれば自動的にアクセス権が付与されるが、それ以外はアクセス権がないのでアクセス不可となりました。ただし、Liveメール(マイクロソフトアカウント)であればOneDrive for Business、SharePoint Team Sitesにアクセス権が付与されているのですが、添付ファイルのリンクをクリックしても正常にログオンできずに表示できませんでした。

また、OneDiveのファイルもクラウド添付ファイルとして使用できるのですが、これはアクセス権が付与されないので事実上アクセスできません。

ちなみに、同じテナント以外のユーザーがクラウド添付ファイルのメールを受け取ると次のメールが送られてきます。

添付ファイル

要するに、添付ファイルが置いてあるストレージにサインインするか、アカウントを作ってね!ってことですw

ですので、クラウド添付ファイルを使用する場合は同じテナントのユーザーで使用するのが正解です。もし同じテナントのユーザー以外に送る場合は、あらかじめそのユーザーのアクセス権を付与する必要がありますね。そして、OneDrive上のファイルにおいてはクラウド添付ファイルは事実上アクセス不可となります。

2016年1月の時点での検証結果ですので、これがしばらくすると動作が変わる可能性も否定できませんので、現時点での動作と理解するのが正解かな?クラウドなのでいつの間にか動作が変わっているかもw

Office365にカスタムドメインを設定する

お名前.com で取得したドメインを登録する

昨年登録したドメインがそろそろ1年立ちます。

以前お名前.comでキャンペーンをしていたので、1ドメイン99円で取得できましたwしかし、継続すると約1000円~5000円くらいかかるようなので新規にドメインを取得して新たにカスタムドメインを設定することにしました。ということで備忘録として掲載します。

Office365の管理コンソールとお名前.comでの操作手順

Office365の管理コンソールを開き、ドメインを選択します。そして、ドメインの追加をクリックします。

追加するドメインを入力します。

2015-09-30_120611

ドメインの正当な管理者であることを確認するために、TXTレコードの登録を求められます。

2015-09-30_120923

お名前.comのレコード設定ページで指定されたTXTレコードを入力します。

2015-09-30_120940

その後ユーザー登録画面になりますが、スキップして手順3まで行きます。

お名前.comのDNSでレコード登録するので、「いいえ」にします。

2015-09-30_122812

すべてのサービスをチェックしておきます。「Mobile Device Management for Office 365」が追加されていますね。

2015-09-30_122828

登録するレコードが表示されます。

2015-09-30_122916

お名前.comに登録します。

2015-09-30_123436

これで、時間をおいて、Office365側でチェックすれば登録が完了します。今回チェックにかなり時間がかかりました。前回はすんなりいったのですが・・・まあ、こんなものでしょうかね。  

 

DFS と Excel の情報に関して

次のKBについて調べてもらったことがありましたので備忘録として載せておきます。

KB968102「DFSR が有効に設定されている共有フォルダに Excel ファイルを上書き保存した場合にファイルが消失することがある」

現象

Windows Server 2008 R2、Windows Server 2008、または Microsoft Windows Server 2003 R2 で、DFS Replication (DFSR) が有効に設定されている共有フォルダー上の Excel など一時ファイルを利用するアプリケーションのファイルを開き、上書き保存を実施した場合に、オリジナルのファイルが消失し、一時ファイルのみが残されることがあります。

原因

この現象は、DFSR による複製処理と Excel などによるファイルの上書き処理が、干渉するために発生します。
ポイントをまとめると・・・。

この問題は、ファイルサーバー上の Excelファイルを直接開いて編集し、保存しようとするときに発生するようです。Excelファイルをクライアントコンピュータにダウンロードし、手元で編集してファイルサーバーにアップするのであれば、問題ありません。

なぜこの問題が発生するのかというと・・・。

Excel は次のようにファイルの上書き保存を実施します。

  1. Excel にて xls ファイルを開くと、一時ファイルが作成されます。
  2. ファイルの上書き保存を実施した場合、その変更内容はまず一時ファイルに書き込まれます。
  3. 書き込みが完了した後、一時ファイルと元ファイルの置き換えが行われます。

一方、DFSR はファイルに加えられた変更を複製するために、一時ファイルと元ファイルの両ファイルに対するハンドルを確保します。これにより一時ファイルがDFSRに占有され、使用中となるため、Excel はファイル保存の操作を正常に終えることができず、最終的には元ファイルが削除され、一時ファイルのみが残ってしまう状態となります。

ただし、この問題は Excel 2003 以前のバージョンでは発生するものの、Excel 2007 以降では発生しないとのこと。Excel 2007 以降の一時ファイルは既定で DFSR の複製対象外となるため、一時ファイルがロックされることはないからです

ちなみに、DFSRでの複製対象外となるファイルは下記のとおりです。
(下記サイトから抜粋)
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc772778.aspx

DFSRでレプリケートされないファイル

  • レプリケート フォルダのローカル パスにある、NTFS でマウントされたドライブ
    (ただし、レプリケート フォルダのローカル パスが、マウントされたドライブの階層、またはその下位の階層であってもかまいません)
  • 暗号化ファイル システム (EFS) で暗号化されたファイル。
  • DFS 名前空間に関連付けられたポイントを除く、すべての再解析ポイント。ファイルに、階層記憶域管理 (HSM) または単一インスタンス ストア (SIS) に使用する再解析ポイントがある場合、DFS レプリケーションによって基礎ファイルはレプリケートされますが、再解析ポイントはレプリケートされません。
  • 一時ファイル属性が設定されているファイル。
  • UNIX 対応アプリケーションを使用して作成し、NFS共有フォルダに保存した、大文字と小文字を区別する名前を持つファイル (NTFS は POSIX 標準をサポートしています。POSIX では、大文字と小文字の組み合わせが異なる点以外は同じ名前を持つ 2 つのファイルを作成できます)。たとえば、FILE.doc と File.doc という 2 つのファイルを NFS 共有フォルダに作成しても、DFS レプリケーションでレプリケートされるのは最初のファイルのみで、2 番目のファイルはレプリケートされません。

Excel 2007 以降の一時ファイルは「一時ファイル属性が設定されているファイル」に該当します。

まあ・・・あまり一時ファイルをDFSRで複製する必要は無いとは思いますが、もし複製したければ、robocopyを使っていちいち一時ファイル属性を外すしかないという話が
http://blogs.technet.com/b/jpntsblog/archive/2010/05/07/dfs.aspx
にありました。

App-V検証~その2 Office 2007 をシーケンス処理する

App-Vで配信を行うためのアプリケーションとしてOffice 2007にチャレンジです。やってみると判るのですが、これが意外と大変!!

参考にしたのは
http://download.microsoft.com/download/5/d/c/5dc5825c-41c0-4a63-ace6-51ef1821c3c1/OfficeEnterprise2007_sequence.doc
になります。

セットアップカスタマイズファイル(MSPファイル作成)

まずはOffice 2007のCDをドライブに挿入してコマンドプロンプトを起動します。

WS000013

CDのドライブレターでSetup /adminで起動します。

WS000014

このままOKをクリック

WS000015

ここで既定のインストール先を変更します。注意しなくてはいけないのが、あらかじめQドライブを作成しておき、そこに対してインストール作業を行うこと。更にインストールフォルダ名は8文字以下にすることです。私はOff2007にしました。

WS000016

プロダクトキーを入力し、使用許諾にチェックを入れます

WS000017

機能のインストール設定を行います。Access、Excel、Outlook、PowerPoint、Word、Office共有機能は全て「マイコンピューターから実行」にしておきます。Officeツールに関しては「Microsoft Office Document Imaging」は「インストールしない」で、そのほかは「マイコンピューターから実行」にしておきます。

WS000018

[レジストリエントリの追加]を選択し、[追加]ボタンをクリックして下記レジストリエントリを追加します。
ルート:HKEY_LOCAL_MACHINE
データ型:dword
キー:SOFTWAREMicrosoftWindowsWindows SearchPreferences
値の名前:PreventIndexingOutlook
値データ:00000001
この設定により、Outlook2007のWindows Desktop Searchを無効にし、Classic Searchを有効にします。App-Vで配信したOutlook2007では、Windows Desktop Searchを利用できなくなります。

メニューから[ファイル]-[名前をつけて保存]を選択します。任意のファイル名でリムーバブルメディア等にMSPファイルを保存し、Officeカスタマイズツールを終了します。

Office 2007シーケンス

Microsoft Application Virtualization Sequencerを起動し、ファイルから新しいパッケージの作成を行います。

WS000019

パッケージ名にOffice2007と入力し、次へ。監視の開始をクリックし、Office 2007のCDを入れます。

WS000021

コマンドプロンプトより、MSPファイルを使用したセットアップを行います

WS000022

今すぐインストールを選択し、インストール先は

WS000020

Q:Off2007ですね

WS000023

Officeのインストールが完了したら、今度はあらかじめ用意しておいたSP2を導入し、再起動を聞いてくるがここはぐっと我慢

WS000024

全てのインストールが完了したら、監視の停止をクリックする。後から気がついたことですが、アドオンなども入れたければこの段階でインストールします。

WS000033

仮想ファイルシステム(VFS)にはMSIファイルライブラリを仮想ファイルの中に追加するような資料がありますが、既知の問題としてここにそのようなファイルを入れると不具合があるそうなのでここは入力せずに進みます。

Microsoft Application Virtualization Management System リリース ノート 4.5 SP1
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee677081.aspx

WS000026

アプリケーションの構成で必要なショートカットを残します

WS000027

ここではAccess、Excel、Outlook、PowerPoint、Wordのみ残す設定にしています。

WS000028

残したAccess, Excel, Outlook, PowerPoint, Wordのショートカットに対して、ショートカット名、バージョン、osdファイル名などを変更します。
ここではExcelを例にとって手順を説明します。一覧でMicrosoft Office Excel 2007 を選択した状態で[編集] ボタンをクリックします。アプリケーションの編集画面が表示されます。
既定では、OSD ファイル名が空白文字や複数のピリオドなどが含まれたファイル名になっているため、不必要な文字を削除した短いファイル名に変更します。これを各OSDファイルで行わないとショートカットがこのままの名前になるので悲しい結果が訪れます

ですので、バージョンは12、OSDファイル名はExcel2007.osdに変更します。

WS000029

アプリケーションの起動ではOutlook以外を起動します。たとえば、Accessを起動し、その後F1を押してヘルプを表示させます。そしてそれらを閉じる。この操作を各アプリケーションに行います。

WS000030

Officeアプリの初回起動時に上記画面が出ますが、ここはそのまま次へ

WS000031

そしてMicrosoft Update を使用しないにクリックして完了

WS000034

これを繰り返すとこのような画面になります

WS000035

最後にシーケンスパッケージを作成します。その後

WS000041

[仮想レジストリ] タブをクリックして、User/%SFT_SID%/Software/Microsoft/Office/Common/UserInfo を右クリックし、[キー]-[削除]をクリックしてシーケンス作業時のユーザー情報を削除します。この作業により、アプリケーションを配信した際に、クライアントPCにログインしているユーザーの情報が反映されます。

[ツール] メニューをクリックし、[診断] から [コマンドウインドウ] をクリックします。次のコマンドを入力し、MSMINCHO.TTF ファイルを削除します。 ここでは例として、Q:Off2007 ディレクトリへシーケンスした場合のコマンドを説明します。

WS000036

Q:
cd Off2007vfsCSIDL_FONTS
del MSMINCHO.TTF
exit

WS000037

[ファイル] タブをクリックし、Offi2007VFSCSIDL_FONTS ディレクトリを展開します。MSMINCHO.TTF をクリックし、ファイル名を任意の名前に変更します。短い形式の名前の変更は行わず、 [適用] ボタンをクリックします。その後 [ファイル] メニューの [名前を付けて保存] をクリックし、パッケージに任意の名前を付けて保存します。

※上記手順を踏まずにシーケンス作業を終了すると、App-V Desktops に 配信したMicrosoft Office Word 2007の明朝体が正しく表示されないことがあります。

http://support.microsoft.com/kb/953594/ja

[展開]タブでプロトコルをRTSPにして、ホスト名を入力します。その際に考慮しなくてはいけない問題があります。それは通常サーバーのcontentフォルダに対してシーケンスしたパッケージをいれますが、Office2007を複数のOSで使用するには、OS毎にパッケージを作成する必要があります。ということはフォルダ分けをしないととんでもないことになります。ですので、今回はoff2k7-vをいうフォルダを作成することにし、パスにoff2k7を入力しました。(ここで悩んだのが”/”を先頭に付けるか?作成されたOSDファイルを確認したところ、”/”は必要ないみたいです)

WS000040

[OSD]タブを開き[SOFTPKG]-[IMPLEMENTATION]-[VIRTUALENV]を開きます

WS000043

TERMINATECHILDRENをTUREに変更します。  これは、Office2007は終了してもタスクが残るので、終了時に強制的にタスクを終了させる設定です。

WS000045

[VIRTUALENV]を右クリック>要素>追加>POLICIESを選択します

WS000046

[POLICIES]を右クリック>要素>追加>LOCAL_INTERACTION_ALLOWEDを選択します

WS000044

LOCAL_INTERACTION_ALLOWEDを選択し、右ペインの要素テキストにTUREと入力します。OfficeはOLEやIMEとの連携を行うので、そのための設定です。

この操作を各アプリケーション毎に行う必要があります。

そうそう、後から気がついたのですがパッケージ名もユニークじゃないといけないかも~。パッケージ名をOffice2007で作りましたが、[プロパティ]タブより変更できたので、off2k7-vに変更しました。これなら今後ダブることはないですね。

WS000039

Office2007が設定するファイルの関連づけ情報には日本語が使用されています。このような場合、正しくクライアントPCにアプリケーションが配信されません。この問題に対処するために、作成されたOSDファイルの文字コードをUnicode に変更します。

以上でOffice Enterprise 2007のシーケンス作業は終了です。生成されたosdファイル、icoファイル、sft ファイル、sprjファイルをApp-V Serverを実行しているサーバーマシン上にコピーし、配信するための設定作業を行います。osd ファイルは、Access,Excel,Outlook,PowerPoint,Wordのそれぞれに対して作成されています。5つのosd ファイルを登録する必要があります。

この作業に3日間かかりました。スナップショットは初期のものがありますがテキストに書かれている内容が正しいです。結局何回作り直したんだろう・・・

いや~、初めてシーケンス処理を行いましたが結構大変ですね。

Outlook 2007ではデフォルトゲートウェイが必要

さて、トラブル対応の続きです。

実は、ネットワークの大幅変更がありクライアントのデフォルトゲートウェイをなくしました。その後、数名がExchange 2007サーバーに接続できないということが起こったんです。

そこでトラブルシューティングです。

なぜかクライアントソフトがOutlook 2003ならつながるんです。エラーが発生する端末のクライアントソフトウェアはOutlook 2007です。当社ではDHCPを使用しているので試しにデフォルトゲートウェイをRUOTE ADDコマンドで追加しました。しかし治らない・・・

その後つながらない人がどんどん増えてきました~~~~

どうやらDHCPのリース更新でデフォルトゲートウェイが無くなった人がつながらなくなることがわかりました。ということでクライアントにはデフォルトゲートウェイを追加することにしました。たとえ同じセグメントにExchnageがあっても必要なんですね。

参考情報

Error messages when you try to connect Outlook 2007 to Exchange Server: “The action cannot be completed” or “Your Microsoft Exchange Server is unavailable” or “Cannot start Microsoft Office Outlook”

わかったことはExchange 2007とOutlook 2007の組み合わせの際には必ずクライアントにはデフォルトゲートウェイを入れないといけないということでした。

なんだかな~~~