Windows Server 2008ではiSCSIイニシエーターが付属しています。
これを使用すると外部ディスクをあたかも自分のディスクのように使用できるというすぐれものになります。しかし、外部ディスクであるiSCSI Targetがないと使用できません。
このiSCSIを使用することによってクラスタなどを簡単に使用することが可能になります(複数台の端末で共有ディスクを使用することができるため)。
マイクロソフトでもこのiSCSI Targetに相当する製品があるのですが、一般ユーザーが使うには敷居が高いというか、価格が高い。またストレージ製品でもあるのですが安いものでも数十万単位になります。
現在、Hyper-Vのコースの準備をしているのですが、Hyper-Vのクラスタ環境を使用したデモを考えていてどうしてもiSCSIを使用したくて悩んでいました。いろいろ調べた結果、LinuxならiSCSI Targetを簡単に作ることができるようなのでチャレンジしました。
今回使用したLinuxはUbunts8.10になります。
まずはイメージをダウンロードして、CDを作成します。
その後CDから起動してLinuxをインストール。
このUbuntsですが、Windowsしか使っていない人でもメニューがしっかりしているのでなんとなくわかります。
その後「アプリケーション」>「アクセサリ」>「端末」よりコマンドを実行
- #apt-get update
- #apt-get install iscsitartget
これでインストール完了(うまくいかないときの注意点としてはインターネットに直接つながっているかを確認。また権限が足りない場合は先頭にsudoを付けてください)
あとは設定ファイルを変更するだけです。設定ファイルを変更するにはエディタを使うと簡単なので私の場合はsudo geditでエディタを起動して編集しました。
設定ファイルは/etc/ietd.confにあります。
ターゲット名は適当でいいのですがこんな感じ
Target iqn.2009-04.hdd:storage.ubunts
そしてLUNの設定
私の場合は2つのLUNを作成しました。
Lun 0 Path=/home/iscsi-img0,Type=fileio
Lun 1 Path=/home/iscsi-img1,Type=fileio
これらの行を追加して完了。
最後にファイルを作成します。
- #sudo dd if=/dev/zero of=/home/iscsi-img0 bs=1G count=5
- #sudo dd if=/dev/zero of=/home/iscsi-img1 bs=1G count=5
countの数値を変えることによって大きさを変更可能です。この例では5Gのファイルを作成しています。
これでiSCSI Targetの設定は完了です。あとは環境にあったIPアドレスに変更すればWindows Server 2008からiSCSIが使用できます。
とりあえずiSCSIを試しに使ってみたいのであればこれで十分ですね。