さて、Windows Server バックアップは今までとは全く違うテクノロジを使用していることは前回お話しいたしました。
特に着目すべきテクノロジは
- ボリュームシャドウコピー(VSS)
- ブロックレベルバックアップ
になります。
VSSに関して簡単に解説すると、もともとはアプリケーションが使用中のファイルはバックアップが取れなかったので、夜間などにメールやDBのサービスを止めてバックアップを取らざるをえなかった問題を解決するためのテクノロジとなります。これはスナップショットや復元ポイントと呼ばれることもあります。
運用に関して考慮すべきはこのテクノロジによってどのように今までと変わったか?になります。
何度も書きますがWindows Server バックアップの基本は「ディスク to ディスク」になります。これはなぜかというと、VSSテクノロジを活用するためには直接接続されたディスクが必要だからになります。
バックアップの操作は単純で「スケジュールされたバックアップ」と「1回限りのバックアップ」の2通りになります。
バックアップ元となるデータに関してですが、今まではファイルやフォルダ単位でのバックアップは可能でしたがこれからは、ボリューム単位か全体のどちらかになります。ただしリストアに関してはファイル、フォルダ単位は可能です。
1回限りのバックアップではVSSは使用されません。このことから世代管理はできないということになります。ですので、NASなどにバックアップを取ろうと思ったら毎回異なる接続先を指定しないといけません。同じ接続先では以前のバックアップファイルが上書きされるということになります。
更にCD/DVDもサポートしているのですが、これはリストアの際ボリューム単位のみなので注意が必要です。
スケジュールされたバックアップでは最低1日1回のバックアップを自動で行います。必要に応じて回数を増やすことができます(30分単位)。バックアップ専用HDDには最大512個のバックアップを格納することができます。
さて、ここで重要なことがあります。
このスケジュールされたバックアップでは完全バックアップが基本です。ただし増分バックアップに変更することも可能です。しかし、推奨は完全バックアップになります。
単純に完全バックアップを毎日取るということは、1TのHDDを用意して、元データが100Gだと10日で満杯になる計算ですよね~しかし、これがならないのです。ここがすごいところで、VSSによって前回の完全バックアップの差分がHDDに格納されるのです。ですのでHDDの中身を見てみると完全バックアップによって作成された最新のVHDファイルは1個しかありません。あとは差分のVSSファイルがたまっているのがわかります。そして新しいブロックレベルバックアップを使用することにより高速なバックアップが可能となっています。先ほどバックアップ専用HDDには512個のバックアップを格納することができると書いたのですが、これはVSSの制限なんですね~
このような動作を行うので、今までのバックアップとは違うことがおわかりいただけたんではないでしょうか?
使ってみるとすごい便利ですよ~(ただし今までと同じ考えでのバックアップではないので運用を変える必要があるかもしれませんが)
コメント
Windows2012のバックアップ動作について調べているのですが詳細な記載はなく、Windows2008 R2と同様のようで参考にさせて頂きます。
ようやここでく欲しい情報に巡り逢えました。
もう少し教えてください。
バックアップ専用HDDへのバックアップですが、スケジュールバックアップ時に完全バックアップを指定しても内部的には、差分として動作し512世代まで管理出来るのは2012でも同様でしょうか?
513回目からはサイクリックに領域を利用するのでしょうか?
「バックアップパフォーマンスの最適化」で
「通常のバックアップのパフォーマンス」「高速なバックアップパフォーマンス」何れを選んでもスケジュールバックアップでは、差分バックアップになりますか?
初回は必ず、「通常のバックアップのパフォーマンス」でのバックアップが必要と思われますが、2回目移行も設定変更なしで差分として動作するのでしょうか?
以上、ご教授の程宜しくお願いします。