Sandy Bridge と Hyper-V

そろそろ、第二世代Coreプロセッサーである Sandy Bridge を搭載した PC/Server を使い始めた方も多いと思います。

私はまだまだ余裕はなく、年末あたりに入手したいな~なんて思っている次第です。

さて、本題ですがこのCPUを搭載したPCで「Windows Server 2008 R2」ホストの仮想マシンが起動しないようです。

次のようなエラーメッセージが表示されます。

選択した仮想マシンの起動中にエラーが発生しました。
<仮想マシン名> を初期化できませんでした。

<仮想マシン名> を初期化できませんでした (仮想マシン ID <仮想マシン GUID>)

またイベントログには、[アプリケーションとサービス ログ] の [Hyper-V-Worker] ノードにイベント 3040 が記録され、次のようなエラー メッセージが記録されます。

<仮想マシン名> パーティションのプロパティを設定または変更できませんでした

この原因は Sandy Bridge に搭載された拡張命令である、「AVX」が原因です。

AVXはSIMD演算命令であるMMX/SSEの延長線上にあるテクノロジーということです。

現在の Windows Server 2008 R2 ではこの「AVX」をサポートしていないのが根本的な問題とのことでした。

Windows Server 2008 R2 が搭載され、AVX 機能をサポートする CPU が搭載されているコンピューター上で仮想マシンを起動できない

こちらに対処方法が載っていました。

ちなみに、Windows Server 2008 R2 SP1 では「AVX」はサポートされています。

ということで、最新のOSを使用していれば特に問題ないと思われますが、企業などでSP1を当てない状態での運用をされている方は要注意ですね。

リモートデスクトップ接続でオーディオ録音のリダイレクトを有効にする

現在、とある研修環境を作成しています。

そこでは、Hyper-V上でWindows7を動かし、アプリケーションとしてLyncを動かします。

通常のvmconnectでの接続では音声は使用できませんが、RDP接続することによりホストマシンの音声デバイスをリダイレクトすることが可能です。

そして、接続してみると確かに音はなる。しかし、録音デバイスが認識されないのでマイクが使用できませんでした。

何度設定を見直してもあっているし、GPOで強制的にリダイレクトしてもダメ。

RemoteFXのUSBリダイレクトを使用してもダメ。

どうやら、バグらしいことがわかりました。

解決方法はリモート側のレジストリ変更を行います。

HKLM¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Control¥Terminal Server¥WinStations¥RDP-Tcp

fDisableAudioCapture

を「1」から「0」に変更する。

あら不思議!録音デバイスが認識されました。こんなことに1日以上時間を費やしてしまった・・・

これって、VDI環境などで起こりますよね~

16GB のメモリ搭載時の対処

最近16GBのメモリを搭載したPCは珍しくないですよね~私も自宅マシンは16GB搭載しています。

そんなおり、下記情報を入手しました。ということで備忘録として記載しておきます。

PC に物理メモリを 16 GB 搭載した場合、Windows 環境で以下の現象が発生する可能性があるそうです。

    • OSの起動までの時間がかかるようになる。
    • デスクトップの描画が遅くなり、全体的にもっさり感がある。

原因はビデオカードとOSで物理メモリ上のコンテンションとのこと。

改善方法は、ブートマネージャを編集し総メモリ容量から 50 MB 程度のメモリを削除します。

bcdedit を使用する場合、次の構文です。

bcdedit /set {GUID} removememory 50

私自身はそのような現象に陥ったことがないので何とも言えませんが、もしこのような現象になったときは試してみる価値がありそうです。

パスワードに”$”を使うのはダメなの?

先日System Centerのイベントがあり、そこでパネルディスカッションに参加してきました。

その際に、興味深いお話がありました。それは、System Center の連携のお話です。System Center Service Manager と System Center Orchestrator との連携がなぜかうまくいかないという話がありました。

単体ではうまく動くのですが、連携ができないということでした。

そして、その原因がパスワードに「$」が含まれているというでした。

どうやら、この理由はPowershellの処理がおかしいらしい。そもそも、Powershellにおいて$は変数を表します。そして、System Center は Powershell ベースで動いている。ここら辺がヒントになりそうです。

Azure SDKでも似たようなのがあって$を入力するとそれ以降の文字を受け付けてくれないということです。

CSEncryptで$が入力できなかったり

現状ではパスワードに「$」を使うのは避けるべきですね。

最新版の System Center 2012 でも直っていません。どうやら、この情報をマイクロソフトも把握していなかったようです。まあ、そのうち直ると思いますが注意が必要ですね。

AsteriskNOW 2.0.2 インストールメモ

現在、わけあってIP電話のお勉強をしています。そんなわけで、私の最も苦手とするOSのインストールをすることになりました。はい、Linuxです。

物理環境は用意できないので仮想環境(当然、Hyper-Vです)にインストールしてみました。

Asteriskとは、簡単に言うと電話の交換機になります。それがインストール済みの状態で提供されているのが、AsteriskNOWになります。

このAsteriskNOWはCentOSベースで提供されているので、Hyper-Vで動きますよね~

今回入手したのはAsteriskNOW 2.0.2になります。

インストールはほぼ全自動だったので、特に問題ありませんでした。

問題は「Linux Integration Services」のインストールになります。LinuxのOSのバージョンによって、ISのバージョンも確か違ったはず。

ということで、今回使用したCentOSのバージョンを調べてみると、5.8でした。

5.xのバージョンで使用する「Linux Integration Services」のバージョンは2.1なので入手してインストールします。

しかし、このディストリビューションではうまくインストールできない・・・

どうやら、ISのインストールには開発ツールが必須のようです。入っていないのでインストールする必要がありました。

当然のことながら、まだISが入っていないのでHyper-Vのネットワークカードは動きませんので、レガシーネットワークカードにしてとりあえず、ネットワーク通信が可能な状態にしてインターネットにつなげます。

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書籍の紹介

とうとうSysinternalsのツール解説本が日本語の書籍として出るそうです。

Windows Sysinternals徹底解説 ―― Windows管理者必携ツールを使い尽くすためのバイブル (マイクロソフト公式解説書)

著者: Mark E. Russinovich、Aaron Margosis 著
訳者: 山内和朗 (= 山市良です)
価格 : 4,935円(税込み)
ISBN : 978-4-82229-464-9
発行元 : 日経BP社
発行日 : 2012/04/02

これはマイクロソフト製品を扱うSEはバイブルとして持っていたい1冊になると思います。

ということで、私は購入予定!

ちなみに、Computerworld の Windows Sysinternals を使い倒せ(国井さん)も必見ですね!

Windows Server 8 で確認するHyper-Vネットワーク設定~その1

Windows Server 8 の Hyper-V ではネットワークの設定画面よりハードウェアアクセラレータの設定が可能になっています。そこで気になるのが Virtual Machine Queues(VMQ) と Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) になります。

VMQ や SR-IOV とは何者なのかを調べてみました。

VMQ と SR-IOV は両方とも仮想マシンのネットワークパフォーマンスを向上させ、Hyper-V Windows Server Management partitionのようなVM Manager(VMM)のオーバーヘッドとCPU ボトルネックを最小化させるテクノロジーになります。

ただし、それぞれ異なる方法でそれを実現しています。

Win8Hyper-V_NIC

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Windows Server 8 CP Cluster を試す

とうとう出ました!Windows Server 8 CP(ベータ版に相当)をみなさんいろいろと試されていると思います。

そこで、私はWindows Server 8 CP の Cluster を試してみました。今までのClusterでは16ノードまでノードの追加ができましたが、Windows Server 8 では63ノードまでの追加ができるようです。

とりあえず、16ノードの壁を越えられるかの検証として21ノードまで追加してみました!

WS000001

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今すぐできるセキュリティ対策

@IT セキュリティソリューションセミナーに行って来ました。

日本におけるセキュリティの現状等、興味深いお話が聞けて参考になりました。

その中でも印象に残ったのは、近年新しい攻撃が発見されたということはなく、今までの攻撃手法の組み合わせがスピア型攻撃になり、持続的標的攻撃(APT)となっているということでしょうか?

そしてラックの川口さんが言っていたのは、SSHとAcrobat Reader には注意すること。

SSHの22番へのアタックが以前から現在に至るまでやたら多いので、ポート番号を変更するだけでもセキュリティ対策になる。当然のことながら、パスワードは複雑なものにするのは忘れずに!

更に、Acrobat Readerの JavaScript の問題。実はAcrobat Reader の脆弱性をつく攻撃があるのですが、このJavaScriptを用いているものが多いそうです。ですので、これをOFFにするだけでもかなりのセキュリティ対策になるとのこと。

acrobat

実際問題、このJavaScript をOFFにした所で通常の使用にはなんの問題もありません。このメリットよりデメリットのほうが大きいので必要な時だけONにする運用で問題ないでしょう。

デフォルトでONだったんですね~、知らなかった。ということで、早速OFFにしてみました。

仮想ディスク(VHD)のパフォーマンス問題

先日勉強会に行った際に仕入れたネタなのですが、備忘録として載せておきます。

VHDのパフォーマンスについての話なのですが、Windows Server 2008 R2のHyper-VにおいてはVHDのパフォーマンスが改善され、固定VHDにすればほぼネイティブと同等のパフォーマンスを提供するのは皆さんご存知だと思います。

しかし、HW(HDDの仕様)次第では大幅にパフォーマンス劣化が起こるそうです。

それはAFT(Advanced Format Technology)に起因するものになります。AFTはHDDの容量拡大を目的とした高密度化に伴い、セクタサイズを4Kバイトに変更(BigSector)、現在のWindowsでサポートされる512バイトセクタを論理セクタとしてエミュレーションする技術で「512 byte emulation drives」、「512e」とも呼ばれます。

Windows のドライブのセクター サイズが大きいのマイクロソフトのサポート ポリシーの詳細について

3Tや4Tのディスクが増えてきましたが、それらの2Tを超えるディスクにはAFTが使われています。また最近では2T以下のディスクにも使われるようになりました。

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