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SCVMM 2008 R2 での P2V で気がついたこと

SCVMM 2008 R2 を使うようになって気がついたことがあります。

1. 動作が軽くなった

これはかなりよくなりました。今までは、たとえるなら「もっさり」動作していました。またアイコンをクリックして起動するまでに1分以上かかっていたこともありましたが、かなり改善されたのはよかったです。

2. ホストの追加でエラーが少なくなった

以前はホストの追加でのエラーが頻繁に起こっていました。原因は追加ホストでのFWがうまく設定できないことにあったのですが、R2になってここら辺の処理が改善されたようです。

3. PV2の際に使用されるポートが変わった

P2V using System Center Virtual Machine Manager 2008 may fail with error 3154 (0x8099319E)
http://blogs.technet.com/scvmm/archive/2009/05/28/p2v-using-system-center-virtual-machine-manager-2008-may-fail-with-error-3154-0x8099319e.aspx

ここにも情報がありました

以前はBITSが443ポートを使用していましたので、P2Vの際に対象ホストが443を使用していた場合はエージェントがそれを使ってしまうのでホスト側でもともと443使用していたアプリは動作しませんでした。その際はSCVMM側でポートの変更を行うことによって対処可能でした。

しかし、R2では40443がデフォルトポートになっているので以前のような心配はしなくて済むようになりました

これ、先日講義を行っていて初めて気がつきました。

説明をしていて、netstat –n で確認してもらったらポートが変わっている!

いや~、些細なこと?ですがいい方向に変わっていますね。

App-V検証~その3 アプリ配信及びトラブル対応

実は配信作業でトラブルがあって、それを解消するまでに3日もかかってしまいました。まあ、それのおかげでApp-Vの仕組みが分かってきたのでよしとしましょう。

ではどのようなトラブルだったのか?

クライアントとの通信はできていて、アイコンは表示されています。しかし、アプリのダウンロードがうまくいかないという現象です。更にデフォルトアプリに関してはうまくダウンロードができるのです。

このエラーに関しては、KBが見つかりました
Error message when the SoftGrid Client tries to start an application: “Error code: xxxxxx-xxxxxx0A-20000194”
http://support.microsoft.com/kb/930614/en-us

結論から申しますと、デフォルトのcontentフォルダがそのまま使用されていたのが原因でした。インストールの際に変更したと思っていたのですが、何度も繰り返しインストールを行っていたこともあり変更されていなかったのです。判ってみたら簡単なことで、osdファイルはHTTP経由でのダウンロードで、これはIISでの設定になります。しかし、sftファイルはrtsp経由でApp-Vサーバー側の設定なのです。

contentフォルダに関してはApp-Vコンソールからの変更はできません。

では、どこで変更するのか?

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OSが64ビット版の場合、HKLMSoftwareWow6432NodeMicrosoftSoftGrid4.5ServerSOFTGRID_CONTENT_DIRを変更します。

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これでcontentフォルダが変更になります。サービスを再起動することによって反映されます。

では、アプリケーションの登録です。

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通常はsprjファイルを使用してアプリケーションを登録します。パッケージから登録する方法もありますが、そうすると、各種設定を手作業で登録することになり面倒ですのでね。今回はOfficeを登録します。

この際の注意点としては、contentフォルダに対してシーケンス処理を行ったファイルを全てコピーしなくてはいけないということです。更に、osdファイル設定を行う際に[展開]タブでパスを記載しましたが、そのパス構成に合わせたフォルダ構成にしないといけません。ですので今回はoff2k7-vというフォルダをcontentフォルダ配下に作成して、シーケンスしたファイルを全てコピーしました。

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そうすると、オフィスアプリが登録されます。同時にパッケージも登録されます。

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登録されたアプリに対してそれぞれ設定をしますが、まあ、デフォルトのままでもいいでしょう。全ての設定が完了したらクライアントを起動して確認です。

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これが苦心の作。Office 2003がMED-V、Office 2007がApp-Vでの動作になります。

App-V検証~その2 Office 2007 をシーケンス処理する

App-Vで配信を行うためのアプリケーションとしてOffice 2007にチャレンジです。やってみると判るのですが、これが意外と大変!!

参考にしたのは
http://download.microsoft.com/download/5/d/c/5dc5825c-41c0-4a63-ace6-51ef1821c3c1/OfficeEnterprise2007_sequence.doc
になります。

セットアップカスタマイズファイル(MSPファイル作成)

まずはOffice 2007のCDをドライブに挿入してコマンドプロンプトを起動します。

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CDのドライブレターでSetup /adminで起動します。

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このままOKをクリック

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ここで既定のインストール先を変更します。注意しなくてはいけないのが、あらかじめQドライブを作成しておき、そこに対してインストール作業を行うこと。更にインストールフォルダ名は8文字以下にすることです。私はOff2007にしました。

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プロダクトキーを入力し、使用許諾にチェックを入れます

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機能のインストール設定を行います。Access、Excel、Outlook、PowerPoint、Word、Office共有機能は全て「マイコンピューターから実行」にしておきます。Officeツールに関しては「Microsoft Office Document Imaging」は「インストールしない」で、そのほかは「マイコンピューターから実行」にしておきます。

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[レジストリエントリの追加]を選択し、[追加]ボタンをクリックして下記レジストリエントリを追加します。
ルート:HKEY_LOCAL_MACHINE
データ型:dword
キー:SOFTWAREMicrosoftWindowsWindows SearchPreferences
値の名前:PreventIndexingOutlook
値データ:00000001
この設定により、Outlook2007のWindows Desktop Searchを無効にし、Classic Searchを有効にします。App-Vで配信したOutlook2007では、Windows Desktop Searchを利用できなくなります。

メニューから[ファイル]-[名前をつけて保存]を選択します。任意のファイル名でリムーバブルメディア等にMSPファイルを保存し、Officeカスタマイズツールを終了します。

Office 2007シーケンス

Microsoft Application Virtualization Sequencerを起動し、ファイルから新しいパッケージの作成を行います。

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パッケージ名にOffice2007と入力し、次へ。監視の開始をクリックし、Office 2007のCDを入れます。

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コマンドプロンプトより、MSPファイルを使用したセットアップを行います

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今すぐインストールを選択し、インストール先は

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Q:Off2007ですね

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Officeのインストールが完了したら、今度はあらかじめ用意しておいたSP2を導入し、再起動を聞いてくるがここはぐっと我慢

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全てのインストールが完了したら、監視の停止をクリックする。後から気がついたことですが、アドオンなども入れたければこの段階でインストールします。

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仮想ファイルシステム(VFS)にはMSIファイルライブラリを仮想ファイルの中に追加するような資料がありますが、既知の問題としてここにそのようなファイルを入れると不具合があるそうなのでここは入力せずに進みます。

Microsoft Application Virtualization Management System リリース ノート 4.5 SP1
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee677081.aspx

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アプリケーションの構成で必要なショートカットを残します

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ここではAccess、Excel、Outlook、PowerPoint、Wordのみ残す設定にしています。

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残したAccess, Excel, Outlook, PowerPoint, Wordのショートカットに対して、ショートカット名、バージョン、osdファイル名などを変更します。
ここではExcelを例にとって手順を説明します。一覧でMicrosoft Office Excel 2007 を選択した状態で[編集] ボタンをクリックします。アプリケーションの編集画面が表示されます。
既定では、OSD ファイル名が空白文字や複数のピリオドなどが含まれたファイル名になっているため、不必要な文字を削除した短いファイル名に変更します。これを各OSDファイルで行わないとショートカットがこのままの名前になるので悲しい結果が訪れます

ですので、バージョンは12、OSDファイル名はExcel2007.osdに変更します。

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アプリケーションの起動ではOutlook以外を起動します。たとえば、Accessを起動し、その後F1を押してヘルプを表示させます。そしてそれらを閉じる。この操作を各アプリケーションに行います。

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Officeアプリの初回起動時に上記画面が出ますが、ここはそのまま次へ

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そしてMicrosoft Update を使用しないにクリックして完了

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これを繰り返すとこのような画面になります

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最後にシーケンスパッケージを作成します。その後

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[仮想レジストリ] タブをクリックして、User/%SFT_SID%/Software/Microsoft/Office/Common/UserInfo を右クリックし、[キー]-[削除]をクリックしてシーケンス作業時のユーザー情報を削除します。この作業により、アプリケーションを配信した際に、クライアントPCにログインしているユーザーの情報が反映されます。

[ツール] メニューをクリックし、[診断] から [コマンドウインドウ] をクリックします。次のコマンドを入力し、MSMINCHO.TTF ファイルを削除します。 ここでは例として、Q:Off2007 ディレクトリへシーケンスした場合のコマンドを説明します。

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Q:
cd Off2007vfsCSIDL_FONTS
del MSMINCHO.TTF
exit

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[ファイル] タブをクリックし、Offi2007VFSCSIDL_FONTS ディレクトリを展開します。MSMINCHO.TTF をクリックし、ファイル名を任意の名前に変更します。短い形式の名前の変更は行わず、 [適用] ボタンをクリックします。その後 [ファイル] メニューの [名前を付けて保存] をクリックし、パッケージに任意の名前を付けて保存します。

※上記手順を踏まずにシーケンス作業を終了すると、App-V Desktops に 配信したMicrosoft Office Word 2007の明朝体が正しく表示されないことがあります。

http://support.microsoft.com/kb/953594/ja

[展開]タブでプロトコルをRTSPにして、ホスト名を入力します。その際に考慮しなくてはいけない問題があります。それは通常サーバーのcontentフォルダに対してシーケンスしたパッケージをいれますが、Office2007を複数のOSで使用するには、OS毎にパッケージを作成する必要があります。ということはフォルダ分けをしないととんでもないことになります。ですので、今回はoff2k7-vをいうフォルダを作成することにし、パスにoff2k7を入力しました。(ここで悩んだのが”/”を先頭に付けるか?作成されたOSDファイルを確認したところ、”/”は必要ないみたいです)

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[OSD]タブを開き[SOFTPKG]-[IMPLEMENTATION]-[VIRTUALENV]を開きます

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TERMINATECHILDRENをTUREに変更します。  これは、Office2007は終了してもタスクが残るので、終了時に強制的にタスクを終了させる設定です。

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[VIRTUALENV]を右クリック>要素>追加>POLICIESを選択します

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[POLICIES]を右クリック>要素>追加>LOCAL_INTERACTION_ALLOWEDを選択します

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LOCAL_INTERACTION_ALLOWEDを選択し、右ペインの要素テキストにTUREと入力します。OfficeはOLEやIMEとの連携を行うので、そのための設定です。

この操作を各アプリケーション毎に行う必要があります。

そうそう、後から気がついたのですがパッケージ名もユニークじゃないといけないかも~。パッケージ名をOffice2007で作りましたが、[プロパティ]タブより変更できたので、off2k7-vに変更しました。これなら今後ダブることはないですね。

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Office2007が設定するファイルの関連づけ情報には日本語が使用されています。このような場合、正しくクライアントPCにアプリケーションが配信されません。この問題に対処するために、作成されたOSDファイルの文字コードをUnicode に変更します。

以上でOffice Enterprise 2007のシーケンス作業は終了です。生成されたosdファイル、icoファイル、sft ファイル、sprjファイルをApp-V Serverを実行しているサーバーマシン上にコピーし、配信するための設定作業を行います。osd ファイルは、Access,Excel,Outlook,PowerPoint,Wordのそれぞれに対して作成されています。5つのosd ファイルを登録する必要があります。

この作業に3日間かかりました。スナップショットは初期のものがありますがテキストに書かれている内容が正しいです。結局何回作り直したんだろう・・・

いや~、初めてシーケンス処理を行いましたが結構大変ですね。

App-V検証~その1 環境作成

App-Vの概要

App-VはMDOPの一製品として提供されているアプリケーション仮想化ソリューションになります。

app-v

コンポーネントとしては、App-Vサーバー、App-Vクライアント、そして配信するアプリを作成するApp-Vシーケンサーがあります。これを構築していきます。

現在マイクロソフトから提供されている最新バージョンはApp-V4.5 SP1なのでそれを用いての構築を行います。ちなみにクライアントはVista SP2を使用します。

参考資料は
Microsoft Application Virtualization スタート アップ ガイド
になります。

今回は、サーバーとしてWindows Server 2008ベースで、SQL Server 2008を用いての構築を行いました。

サーバー編

基本的にはスタートアップガイドに沿って行えば問題なくインストールできますので、勘所を記載していきます。まずApp-Vのインストール前にSQLサーバーのインストールを行いますが、特に難しい設定は必要ありません。SQLサーバーデータベースサービスさえ入っていればいいので・・・そうそう、ADは必須です。

そしてIIS7.0をインストールしておきます。この際に忘れてはいけないのが、「ASP.NET」と「IIS管理スクリプト及びツール」は必須になります。後は必要に応じて追加していきます。

ADでの作業としてはユーザーとグループを作成しておきます。とりあえずはガイドに記載されているものを作ればいいでしょう

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あと、今回の環境ではApp-Vと同じサーバーにSQLサーバーが入っています。実は、App-VはSQL Server のサービスが起動していない状態で、Application Virtualization Management Server サービスが起動すると起動に失敗することがあるので依存関係の設定を行いました。

sc config AppVirtServer depend= MSSQLSERVER

ちなみにExpress Edition を使用している場合は [MSSQL$SQLEXPRESS] となります。

IISの設定としては、次の項目を行います。

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仮想ディレクトリ(appv)を作成し、ハンドラマッピングより実行にチェック。

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デフォルトサイトよりMIMEの種類として、.osdに対して、application/virtualizationを追加

次に、FWの設定です。sghwsvr.exe と sghwdsptr.exeに対して受信の許可を与えます。

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後はApp-V Management Consoleを起動し、コンテンツパスを設定します。

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クライアント編

クライアントの導入に関してはガイド通りに進めていけば問題なくインストールできます。

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インストールが完了したら、サーバーからのアプリケーション配信確認を行います。サーバーにはDefault Applicationが用意されているので、そのアプリケーションが配信できればとりあえずセットアップ完了です。

Server側でDefault Applicationの設定を変更します。

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このあたりの設定内容はガイド通りに進めましょう。そうそう、私はデフォルトのcontentフォルダではなく、自分でフォルダを作成してそこをApp-Vのcontentフォルダにしましたので、デフォルトのcontentの場所にDefault Application一式があるのでコピーして持ってきました。

クライアントの確認です。

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コントロールパネルの管理ツールよりApplication Virtualization Clientがあるので起動します。公開サーバーを選択します。

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更新タブより[更新]をクリックすると、デスクトップ画面にアイコンが表示されるはずです。そこでそのアイコンをクリックすると次の画面が出るはずです。

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これが出れば、App-Vの環境作成は完了になります。

MIMEの設定が間違っていると、更新をクリックしても、デスクトップ画面上にアイコンは表示されませんでした。

次回はシーケンスにチャレンジです。

5分で判るMED-V

今度マイクロソフトの仮想化について話をすることになったので、MED-Vについて調べてみました。

そもそも、マイクロソフトの仮想化戦略は現在どのようになっているのか?

仮想化ソリューション

仮想化にはサーバーの仮想化、アプリケーションの仮想化、デスクトップの仮想化、プレゼンテーションの仮想化、データの仮想化という分類がされています。そして、MED-Vはデスクトップの仮想化に分類されています。

MED-V(Microsoft Enterprise Desktop Virtualization)の略語でMicrosoft Desktop Optimization Pack(MDOP)として提供されている1つのアプリケーションになります。ではMED-Vで何ができるの?

MED-Vは、仮想化ソフトウエア「Microsoft Virtual PC 2007」による仮想「Windows XP」「Windows 2000」環境を集中管理し,「Windows Vista」搭載パソコンで古いアプリケーションをあたかもVista上で動いているようにすることができる製品ということになります。実際にはクライアントにXPもサポートするのですが、これはあまり想定されていないと考えます。

2010年1月現在、最新のMDOP 2009 R2で提供されているMED-Vのバージョンでは、Windows Server 2008 R2およびWindows7はサポートしていません。ただし、SPによって対応する予定です。ここら辺の情報は定かではないのですが、このSPで対応するといってもWindows7からサポートされたWindows Virtual PCを使わないのでUSBに直接アクセスするなどの新機能が使えないのがネックですね。どうやらMED-V Ver2では対応するようですが、一体いつ出てくることやら

Windows Virtual PC の機能の比較

MED-Vの導入を検討する際に考慮しなくてはいけない要件を考えてみます。

  1. 企業で現在導入されているクライアントがVistaである
  2. XP、もしくはWindows 2000でしか動作しないアプリケーションがある
  3. それらのアプリケーションはvistaに対応していない(対応予定がない)
  4. 全社的にそれらのアプリケーションを使わなくてはならない

これくらいかな~

まず要件の1、MED-VのSPが出ていない現状では対応クライアントがVistaのみというのがネックになります。日本の企業では圧倒的にXPが使われていて、VistaはスキップしてWindows7を導入するのが多いのではないでしょうか?まあ、近いうちにSPは出る予定なのでWindows7もサポートされますが、先ほども書いたようにWindows7からサポートされたWindows Virtual PCではなくMicrosoft Virtual PC 2007が使われるようなのでこれも考慮しなくてはいけませんね

要件の2、3、4はAND条件になりますね。

XP、もしくはWindows 2000でしか動作しないアプリケーションがあり、Vista(もしくはWindows7)で動作しないのでなんとかしなくていけない。これだけなら、各自の端末にVirtual PCを導入すれば何とかなります。しかし、これを全社的に使うとなると当然のことながらVirtual PCを使用したアプリケーションの使用方法などの教育が必要になります。だったら、Vista or Windows7に対応するアプリに変更するという選択肢のほうがコスト的に有用な場合があると考えます。そうすればわざわざこのようなテクノロジーを使用しなくてもいいのですから

さて、概要的な話はこれくらいにして、MED-Vを導入するためにはどうすればいいか?

インストール方法はちょうさんのSEの雑記を参考にさせていただきました。

MED-V インストール手順 [環境編]
MED-V インストール手順 [サーバー インストール編]
MED-V インストール手順 [サーバー 設定編]
MED-V インストール手順 [クライアント インストール編]
MED-V インストール手順 [クライアント 設定編] その 1
MED-V インストール手順 [クライアント 設定編] その 2

ここで、簡単に解説すると

MED-V

サーバーを構築するのですが、Windows Server 2008、IIS、SQL、MED-Vなどを導入します。

クライアントはVista上にVirtual PC 2007をインストールして、仮想マシンをセットアップ(XP or 2000)します。ここで注意が必要なのは仮想マシンはVL(ボリュームライセンス)が必要だということ。

その後、MED-VクライアントをVistaにインストールします。その際に最初のクライアントには管理コンソールもインストールします。このクライアントで全社に配布するためのイメージを作成します。

Virtual PC上で使用する仮想マシンはそのままではMED-Vで使用できませんので、MED-V のワークスペース用モジュールをインストールする必要があります。そして必要なアプリケーションを導入してテスト環境を作り、問題ないようならイメージ作成、およびサーバーへのアップロードが一連の流れになります。

さて、Vista上ではどのようなメニューになるかというと

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登録したアプリはMED-V Applicationsとうグループに表示され、それを実行すると

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あたかも、ユーザーにはVista上で動いているように見えます。が、実際にはVirtual PC上のXPで動いているのです。このことから、MED-Vアプリなどで作成したファイルはVirtual PC上のXPに保存されることになります。それをVistaに持ってくるにはネットワークを使用するか、もしくはファイル転送ツールを使用することになります。

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余談ですがWindows7のXP-MODEは、まさにMED-Vですね(集中管理はできませんが)

あと更に重要なことがあります。2010年1月現時点ではマイクロソフトのサポートとしては、Windows Server 2008(英語版)上にMED-Vをインストールしないとサポート対象にはならないとのことでした。ですので、英語版なら動くけど、日本語版ではだめだよ~なんていう事態が発生するとお手上げですね。

SCVMMのライブラリ

SCVMMを使用する際に必ずライブラリを追加すると思われます。デフォルトの状態ではC:ドライブに作られるのでさすがにそのフォルダは使わないでしょう。

ということは、別のライブラリフォルダを作成すると思います。

ライブラリの実態はファイルサーバーになるのでテストした際に、Windows Server 2003にファイル共有を作成してそれをライブラリにしようとしましたがうまくいかない。

実は、VMM サーバー、全てのバーチャル マシン ホスト、および VMM によって管理されるすべてのライブラリ サーバーにSCVMMのライブラリWS-Management Version 1.1をインストールしておく必要があります。VMMは、WinRM(WS-Management)を使用して、VMM サーバー、バーチャル マシン ホスト、およびライブラリ サーバーにまたがった操作を実行するためです

Windows Server 2008及びVistaは既に導入済みなので考慮する必要はないですね。

いうことで、Windows Server 2003にWinRMをインストールすることによってライブラリ登録ができるようになります。

そこで、Windows 2000 Serverのファイル共有は使えるのか?と考えるとWindows 2000 Server用のWinRMが提供されていない現状では使えないということになりますね。

更にWindows Server 2008におけるFWの問題が発生する場合は、ファイル共有を行っているサーバーで「WinRM Quickconfig」を実行します。

このコマンドが行っている内容は安納さんのブログで紹介されていますので割愛します

【Windows Server 2008】WinRM Quickconfig って裏で何をやっている?

こんな些細なことでも知らないと結構はまってしまうかも・・・

SCVMM P2Vを行う

さて、SCVMMの目玉は何と言ってもP2V(物理マシンから仮想マシンへの移行)ではないでしょうか?

ということで、P2Vを試してみました。

まずは「物理変換の変換ウィザード」を実行します。

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ここで変換元サーバーのIPアドレス、管理者のユーザーID(通常はadministrator)とパスワード、コンピューター名を指定します。

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そして仮想マシンの管理名を入力

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そうすると、先の情報を利用して変換元にVMMエージェントを入れ込みます

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変換するボリュームを選択します。ここでHDDを可変や固定など選択できます

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プロセッサ数とメモリ容量を指定

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どの物理マシンに変換するかを指定

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保存場所のパス指定

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仮想ネットワークの指定(最初はつなげない方がいいかもしれません)

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追加のプロパティ指定(自動起動など)

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ここで変換情報の確認を行います。この場合は変換元のOSがWindows Server 2003 R2 SP2だったのでsp2.cabというファイルがないとだめだよ~という情報が・・・

あわてずに、sp2.cabを入手して指定の場所へコピー

再確認をすると・・・

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問題なし

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これで作成をすれば出来上がり~

ということで、終了になります。

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実際には、この後に移行した仮想環境のメンテナンスを行う必要があります。

ポイントとしては移行元のアプリにおいて、マシン依存のアプリやウイルスソフトはあらかじめアンインストールしておくことをお勧めします。そうそう、移行して気づいたことは移行最中に仮想ゲストサービス(統合サービス)が自動的に行われるようです。

初めてのSystem Centerシリーズ

今回、初めてSystem Centerシリーズを使うことになりました。

このSystem Centerには様々な製品が存在します。

実はHyper-V関連のコース準備をしているのですが、System Centerも使うので初体験です。今回はHyper-Vを管理するSystem Center Virtual Machine Manager 2008(SCVMM)を導入です。しかし、この製品だけではフル機能を使うことができないのでSystem Center Operations Manager 2007(SCOM)も一緒に導入しました。

今回のインストール順序としては(ホストはWindows Server 2008 Enterprise x64)

  1. SQL Server 2005
    SQL Server データベースサービス
    Reporting Services
  2. SQL Server 2005 SP3
  3. SCOM2007
  4. SCOM2007 SP1
  5. 管理パックのインポート
  6. SCVMM2008
  7. SCVMM2008とSCOM2007連携管理ツール

こんな順番でインストールしました。

さてここで重要なこととしては、SCVMM2008とSCOM2007との連携には条件があります。

SCOM2007SP1は必須

あらかじめ次の管理パックをDLしインストールしておく必要がある。

管理パックインストール

  • Microsoft.SQLServer.Library
  • Microsoft.SQLServer.2005.Monitoring
  • Microsoft.SQLServer.2005.Discovery
  • Microsoft.Windows.InternetInformationServices.CommonLibraty
  • Microsofft.Windows.InternetInformationServices.2003

ここで管理パックをマイクロソフトよりDLする必要がありますが、日本語のSystem Center管理サイトより検索すると1個前のバージョンであるMOM2005の管理パックをDLするように促されます。実はこれが罠で、初めての私はこれがSCOM2007でも使用できるもんだと思ってしまったんです・・・しかし、調べてみるとアーキテクチャが変わっているので使えないことが判明。んでヘルプで調べるとコンバートができるとか書いてあるのでわざわざコンバートしなくてはいけないのかな?とか思っちゃいました。その後調べてみる英語版のテックネットサイトからDLできることがわかりました。ここからSCOM2007の管理パックをDLしてインストールしてやっと前提条件が整います。このあと、SCVMMのインストール画面よりOperations Managerの構成を選択するとSCVMMの管理パックとともにインストールしてくれます。

これでやっとSCVMM2008の環境ができました~~~

さてこれからいろいろといじってみます。

Outlook 2007ではデフォルトゲートウェイが必要

さて、トラブル対応の続きです。

実は、ネットワークの大幅変更がありクライアントのデフォルトゲートウェイをなくしました。その後、数名がExchange 2007サーバーに接続できないということが起こったんです。

そこでトラブルシューティングです。

なぜかクライアントソフトがOutlook 2003ならつながるんです。エラーが発生する端末のクライアントソフトウェアはOutlook 2007です。当社ではDHCPを使用しているので試しにデフォルトゲートウェイをRUOTE ADDコマンドで追加しました。しかし治らない・・・

その後つながらない人がどんどん増えてきました~~~~

どうやらDHCPのリース更新でデフォルトゲートウェイが無くなった人がつながらなくなることがわかりました。ということでクライアントにはデフォルトゲートウェイを追加することにしました。たとえ同じセグメントにExchnageがあっても必要なんですね。

参考情報

Error messages when you try to connect Outlook 2007 to Exchange Server: “The action cannot be completed” or “Your Microsoft Exchange Server is unavailable” or “Cannot start Microsoft Office Outlook”

わかったことはExchange 2007とOutlook 2007の組み合わせの際には必ずクライアントにはデフォルトゲートウェイを入れないといけないということでした。

なんだかな~~~

電子メールアドレスポリシーの構成エラー

最近なかなかブログの更新ができていません(涙)

というのも、私の所属している会社の親会社が変わってしまってその変更などを行っていてなかなか時間が取れずにいました。

ちなみに今までは

NRIラーニングネットワーク株式会社(野村総合研究所グループ)でしたが、2009年4月1日よりエディフィストラーニング株式会社(キヤノンマーケティングジャパングループ)に変わりました。引き続きよろしくお願いいたします。

さてその移行作業中に発生したトラブルについて知っておいたほうがいいトラブルがありましたので書いておきます。

当社ではExchange 2007を使用しています。

現在Exchange 2003とExchange 2007が共存していて最終的にはExchange 2003を削除する予定です。

そこで体験したトラブルとしては、Exchange 2007 で配布グループを作成しようとすると、電子メールアドレスポリシーのエラーが表示され、配布グループの作成ができない。およびメールボックスの移動(2003→2007)の際も同様のエラーが出たんです。

そして調査してい見ると原因はSystem Attendant サービスが正常動作していない場合に表示されるエラーということでした。

が、サービスを見てみると開始となっているではありませんか!

これが厄介で、見た目上はサービスは起動しているのですが、実際には起動していない?そんな時は再起動すればほとんど治ります。

ただし、メールサーバーをそう簡単に再起動することはできないのでまいった・・・

まとめ

再起動後は必ず配布グループなどをいじってみて確実にSAが上がっているのを確認したほうが良いですね!